ワクチンの副反応も収まったと安心したのも束の間、今から寝ようと算段していたときに、ふいに動悸と眩暈が私を襲って大パニックに陥った。視界が暗転し、鮮やかすぎて目に毒なくらいの自室はモノクロームの世界に様変わりした。一瞬で、「以前、飲み会で泥酔した時に、経験したマズいやつ」だと悟った。次第に耳が聴こえなくなり、死≠意識した私は怖くなってお茶を一気飲みすることで意識を保つことなど、必死に抗っていた。
目を閉じて眠りに就こうと試みるも、意識を手放すと永遠に戻ってこれなくなるのではないかという不安から寝付けず、心配した人たちから来た電話に答えていたら、3時になっていた。今日もうまくいかなかったと反省したが、翌朝はいつもと同じ時間帯にアラームより前に起きられたので、案外そんなものかもしれない

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